「仕事を終えて家に帰ったら脚がパンパン」、「お酒を飲んだ翌朝、メイクで隠しきれないほど顔の面積が大きい」… 特に夏場は湿度やエアコンの影響でお悩みも顕著に。この悩ましき「むくみ」に、血行を促進する「サウナ」が最適なのはご存じですか?
本記事ではむくみの原因と、なぜサウナがむくみの解消に繋がるのか?そして運動の習慣や時間がなくても、むくみ解消できる、女性のむくみに効果的なサウナの入り方のコツまでご紹介していきます。サウナに行けば簡単に実践出来ることばかりですので、ぜひ最後までお読みいただき、文字通りサウナですっきり!な毎日を送りましょう。
なぜ、むくみが起きる?
そもそもむくみとはどのような状態で、なぜ起こるのでしょうか?むくみは皮膚の下の水分が過多な状態をさし、その原因は、血管やリンパ管の流れにあります。通常、皮膚の下では血管から染み出す水分と、血管に吸収される水分とのバランスが取れています。しかし血行不良等でこの水分量のバランスが崩れ、水分を吸収する能力が低下してしまうと、皮膚の下に水分が溜まり、その状態が「むくみ」となるのです。
むくみの一般的な原因
塩分の過剰摂取
塩分(ナトリウム)は体内で水分を保持する性質があります。塩分を過剰に摂取すると、ナトリウム濃度を薄めるために体が水分を保持しようとし、結果として水分が過剰になり、むくみが生じます。特に加工食品やファストフードには高い塩分が含まれており、これらを頻繁に摂取するとむくみのリスクが高まります。
長時間の同じ姿勢・冷え
デスクワークや長時間の立ち仕事など、同じ姿勢を続けたり、エアコンなどで冷えると血液やリンパの流れが滞り、水分バランスが崩れるのでむくみが発生します。特に足や足首は重力の影響を受けやすく、長時間座っていたり、立ちっぱなしでいることで、むくみが顕著になります。
アルコール
アルコールには利尿作用があり、一時的に体から水分が排出されるため脱水状態になります。これを補おうと体が水分を保持しようとする結果、水分が過剰になり、むくみが生じることがあります。
運動不足
運動不足は筋肉のポンプ作用が低下し、血液やリンパ液の流れが悪くなる原因となります。特に下半身の筋肉が弱まると、むくみやすくなります。
女性特有のむくみ
女性は月経周期、妊娠、更年期などでホルモンバランスが変化しやすく、これがむくみの原因となることがあります。特にエストロゲンというホルモンが体内の水分保持を促進するため、ホルモンバランスの変動がむくみに繋がります。
生理周期
生理周期の中で、特に排卵後から月経開始までの黄体期には妊娠の準備を整える働きをするホルモンが増え、水分と塩分の保持を促進するため、体内に余分な水分が溜まりやすい状態になります。
妊娠
- 血管の拡張: エストロゲンの増加により血管が拡張しやすくなります。血管が拡張すると、血液の流れが遅くなり、血管外に液体が漏れ出しやすくなります。この結果、組織に余分な水分がたまり、むくみが生じます。
- 体液量の増加: 妊娠中は、胎児と母体の健康を維持するために体液量が増加します。この体液の増加もむくみの原因となります。
- 静脈圧の上昇: 成長する子宮が下半身の静脈を圧迫し、静脈圧が上昇します。これにより、血液が下肢から心臓に戻るのが難しくなり、下肢に水分が溜まってしまい、むくみが生じます。
更年期
- ホルモンバランスの崩れ: エストロゲンの急激な減少や不安定な分泌により、体内の水分調節機能が乱れます。このホルモンバランスの乱れがむくみを引き起こします。
- 代謝の変化: 更年期には基礎代謝が低下し、体内の水分代謝も遅くなります。これにより、体内に水分が溜まりやすくなり、むくみが生じます。
- ストレスとむくみ: 更年期にはホルモンバランスの変動に伴い、ストレスが増加することがあります。ストレスホルモンであるコルチゾールが増加すると、水分保持が促進され、むくみが悪化することがあります。
このほかにも、睡眠不足、ストレスなど、むくみは様々な理由で起こります。
サウナでむくみが解消される理由
ここまで見てきたように、むくみとは様々な要因で引き起こされる水分過多の状態でした。血行やリンパの流れの不調による水分過剰な状態をサウナが解消するのは、どのような効果によるのでしょうか?
発汗によるデトックス効果
サウナでしっかりと発汗することにより、冷えや代謝の低下によって体内から排出されずに溜まった水分を排出することができます。
血行促進効果
サウナの温冷交代浴によって血行が促進され、皮膚の下に溜まった水分が血管に吸収されやすくなり、むくみの軽減に繋がります。
リンパの流れを改善
血管で吸収しきれない水分を回収するリンパ管はむくみに大きく関わっています。リンパの流れは筋肉の収縮によって促進されるため、サウナで血行が良くなることで、固まっていた筋肉が収縮しやすく柔らかくなり、そのポンプ作用でリンパの流れが改善されます。
むくみに効くサウナの正しい入り方
それではサウナでしっかりと、むくみを解消するために効果的な入り方をご紹介します。下記のSTEP1〜3を繰り返すことで、むくみを改善するための3要素、温まることでの発汗・温冷浴での血行促進・血行促進によるリンパの改善が期待できます。ぜひ各項目のポイントを意識しながらサウナに入ってみてくださいね。
むくみに効くサウナの入り方
脚のむくみが気になる場合は、脚の位置を高くし、しっかりと温めましょう。サウナハットや厚いタオルなどで顔や頭部を守りぼせにくくすると、より長くサウナに入れることで発汗しやすくなります。汗が出ないからと無理に長く入るのは禁物です。
ポイント脚が温まらないまま水風呂に入ると逆に冷やして血行を悪くしてしまう可能性も。
サウナ室の構造として低い場所は温まりにくくなります。脚は下げずに、あぐらをかいたり、個室サウナであれば寝そべって脚を上げしっかり温めるのがおすすめ。汗を流し水風呂などで身体を冷やすことで、温度差によって血行が促進されます。首や肩、できれば後頭部まで浸すことで顔周りの血行促進とリラックスに繋がります。
ポイントすぐに水風呂へ入れる動線もサウナ施設選びのポイント。
サウナから出たら身体をゆっくりと休め、必ず少しずつ水分補給をします。血行が良くなっていると、じんわりと体が温かくやわらかい感覚に。顔のむくみが気になる場合はリンパが流れやすくなるよう首・肩・肩甲骨まわりをゆっくりストレッチ。
ポイント
この時、脚は冷えないようバスタオルを掛ける等保温しましょう。水風呂で冷えすぎたと感じたら、次のセットでは水風呂を短くする等調整も大切です。サウナ室には必ず肌が乾いた状態で。
汗は蒸発して身体の熱を冷ますためにかきますが、シャワーなどで身体が濡れた状態だと体が汗をかく必要がなくなり、発汗が促されなくなってしまいます。
サウナとむくみ対策の注意点
無理に入りすぎるのは禁物
むくみを解消したいあまり、無理をしてサウナに入りすぎることは、疲れや体調不良のリスクがあり、おすすめできません。冷えや代謝の落ちている度合いによっては、一度では効果を感じられない場合もあります。体調と相談しながら気持ちよくサウナに定期的に入るうちに段々と汗が出やすく、血行や代謝も良くなることで、むくみを解消しやすい体質になっていくのが良いでしょう。
医療的な注意点
サウナの高温や温度差が体調に影響する場合があります。心臓病や高血圧など、持病のある方は事前に医療機関で相談の上、サウナを利用するようにしましょう。
セルフケアをプラスして、むくみ知らずに
サウナでしっかりと発汗・血行促進をしたら、食事やストレッチを取り入れれば、むくみ解消も相乗効果に。
むくみ改善に効果的な食事
むくみにはカリウムが多く水分排泄を促す利尿作用のある食べ物がおすすめです。生のフルーツや夏野菜は利尿作用のある物が多い反面、体の熱を冷ますため、冷えやすい方は温かいスープにして食べたり、乾物(大豆→きなこ)として摂るなど工夫して毎日の献立に利用すると良いでしょう。
【カリウムを多く含む食べ物】…利尿作用
- 昆布
- バナナ
- きなこ(大豆製品)
- 切り干し大根
- 干ししいたけ など
【サポニンを多く含む食べ物】…利尿作用・血流改善の働きがあるため、むくみに◎
- あずき
- ごぼう
- 大豆製品 など
※腎機能が低下しているなどカリウムを含む食材は控えるべき方は、主治医にご相談ください。
ストレッチ
むくみを解消するため、サウナで血行が良くなった身体を、むくみに効くポイントに絞ってストレッチしてみるのも気軽で効果的です。
顔のむくみには?
口や肩甲骨を大きく動かしてリンパの通り道をやわらげ、首→鎖骨→腋の下のリンパ節までリンパを流すイメージをしながら優しく手で撫でていきます。
脚のむくみには?
下半身の血行のポンプの役割をするふくらはぎの働きが重要です。座った状態で、ふくらはぎの筋肉が使われるのを感じ足のつま先だけ、踵だけをそれぞれ上げ下げします。下半身の大きな血管が通る足の付け根もストレッチすると更に良いでしょう。
忙しい人のむくみにはサウナが◎
むくみが取れて、更に美容やダイエットの強い味方でもあるサウナ。運動の習慣や時間がなくても、むくみ解消をリラックスしながら取り入れたい女性には特におすすめです。この記事でむくみに効果的なサウナの入り方や簡単な食事とケアのコツを覚えて、ぜひこれからのサウナライフを、気持ちも身体もスッキリ綺麗になる時間にしていきましょう。
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参考:
顔と体の「むくみ」をスッキリ!毎日、無理せず続く 「ながらストレッチ」(https://at-living.press/life/11176/)
【管理栄養士が提案】むくみや冷えをケアする食べ物は?コンビニお助けメニューや避けたい食品も知りたい(https://www.happiness-direct.com/shop/pg/1h-vol528)